2017年11月に発表された、国内HR Tech(HRテック)企業の最新ニュースをご紹介。
「サービスローンチ・機能の追加」「資金調達」「役員人事」「連携」の視点からニュースをお届けします。
今月は、新たなサービスのローンチ、既存サービスの機能追加が目立ちました。
■scouty、転職に関連するSNS投稿などを基にした「転職可能性予測」のβ版をリリース(2017/11/08)
https://scouty.co.jp/news_release/5
(候補者詳細ページ)
エンジニア向けのAIヘッドハンティングサービス「scouty」は、ソフトウェアエンジニアに関する情報をインターネット上のSNSや技術情報共有サービス、ブログなどから取得し、独自のアルゴリズムを用いて、企業が必要とする人材を約90万人の候補者から探し出すサービス。
今回のバージョンアップで、転職可能性予測のアルゴリズムにSNSの投稿を元にしたスコアリングが組み込まれ、予測の精度が高まった。
アルゴリズムの精度が高まったことにより、自社の採用要件にマッチしている候補者の中で、より転職の意欲が高い候補者に優先してスカウトメールを送ることが可能に。
■蓄積した人事情報を簡単に統計分析!現状と将来の課題を明確化し、企業の人事戦略を立案するソリューション「HR Analytics」の提供を本格開始(2017/11/10)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000026061.html
(提供可能な「HR Analytics」一例)
株式会社オデッセイは、企業内で蓄積した人事情報を分析し、現状と将来の課題を明確化し、企業の人事戦略の立案を支援するソリューション「HR Analytics」の提供を開始した。
HR Analyticsの特徴は下記の通り
1.各種人事データを分析し、散布図・分布図・構造図等を活用し、可視化することができます。
2. 統計分析結果を基に、現状と将来の課題を明確化し、企業の人事戦略を立案するための指標に役立てることができます。
(株式会社オデッセイのプレスリリースより)
■候補者と企業の相性を測る適性検査「INOBER」 最適なチーム作りを実現するシミュレーション機能の提供開始(2017/11/13)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000028817.html
INOBERの活用領域を、採用以外の人事業務にも広げるための機能を追加。
INOBERは、選考中の候補者の適性検査を元に、社内のどのチームやメンバーと相性が良いかを把握するサービスだが、今回の機能追加によって、新しく作る部署の目的に合わせてメンバーの組み合わせをシミュレーションしてくれる。
■『働く』ことのモノサシは“時間”から“生産性へ” WiMS/SaaS勤務管理システム オートメーション機能追加で従業員のパフォーマンスを最適化(2017/11/14)
https://www.solty.co.jp/topics/2017/1114.html
株式会社ソリューション・アンド・テクノロジーは、人事・経理・総務のデジタルイノベーションを可能とするSaaS型ERPフロントソリューション「WiMS/SaaS勤務管理システム」に、下記3つの機能を追加。
・従業員の1日の業務内容と要した時間を可視化して業務計画と勤務実績が管理できる「予実績管理」機能
・労働時間推移や年休取得率などがグラフで自動提示される「ダッシュボード」機能
・勤務計画と作業場所をチームメンバーに共有する「ワークプラン」「在席管理」機能
業務計画と実績の乖離を見える化することで、社員にはセルフマネジメントを促し、管理者は業務改善に必要なデータを収集することができる。
■AIベンチャー、 株式会社エクサウィザーズ 人工知能をフル活用した人事サポートサービス HR Tech 「HR君」の提供を開始。(2017/11/06)
https://exawizards.com/news/pdf/171106.pdf
「HR君」は、採用、能力開発、評価、配置まで、人事担当者の業務をAIを活用した3つの機能でサポートするサービス。
3つのサポートは下記の通り。
・活躍人材をAIが事前に予測
従業員IDに紐付いた様々なデータを活用し、採用・異動・登用後のパフォーマンス予測、シフト管理の最適化、退職予測まで全シーンをカバー。
・AIコーチングによる研修サポート
ハイパフォーマー・達人の能力を動画を通じてAIが学習し、撮影した動画を送信するとAIが自動で赤ペンを入れてフィードバッグがかえってくるAIコーチングツール。
・メンタルヘルス×AI
ストレスチェックや労務管理にもAI を活用した働き方改革を支援。人事関連データとヘルスケア関連データを同時に特徴量化することにより、より高い精度でメンタルヘルスの状態を予測。予防・再発防止・復職支援などに活用可能。
(株式会社エクスウィザースプレスリリースより)
■離職率低下を「人材育成」×「福利厚生」で。 「Smart Boarding(スマートボーディング)」が 「JTBベネフィット」と連携し、福利厚生サービスの提供を開始。(2017/11/16)
http://www.training-c.co.jp/news/detail/index.html?id=103
クラウドサービス「Smart Boarding(スマートボーディング)」を提供する株式会社FCEトレーニング・カンパニーが、福利厚生サービスを提供する株式会社JTBベネフィットとの連携を発表。
「Smart Boarding」に登録する会員企業に、福利厚生のサービスを提供する。
「Smart Boarding」は、社員の定着化や即戦力化を実現するための「自社オリジナル教育プラン設計・構築」や「教育コンテンツ」「実施運用ルール」を作成・運用ができるサービス。
今回の連携で、会員企業は社員の「人材育成制度」と「福利厚生制度」を同時に構築できるサポートを受けることが可能になる。
■リファラル採用を活性化する「Refcome」が伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(ITV)、BEENEXT、ANRI、Draper Nexusから約2億円の資金調達を実施。(2017/11/06)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000014909.html
リファラル採用を支援するプラットフォーム「Refcome(リフカム)」を運営する株式会社リフカムが、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(ITV)、BEENEXT、ANRI、Draper Nexus から、約2億円の調達を実施。
同社によるプレスリリースによると、Refcomeへの登録社員数は2017年10月時点で3万人。2016年10月時点では2,700人であったということからこの1年で約10倍の規模に拡大している。今回調達した資金は、プロダクト開発体制やシステムの強化、リファラル採用の運用支援体制の強化、さらにはアルバイト領域への展開を含めた事業開発・営業基盤の拡大に充当し、採用から組織作りまでを支援するシステムへ注力する見込み。
■転職支援プラットホームを運営するgrooves、地方企業と都市部出身者を繋ぐ「Skill Shift」を公開。いわぎん事業創造キャピタルから資金調達、八幡平市内で実証実験開始(2017/11/08)
https://www.grooves.com/news/1174
転職支援プラットフォーム「Crowd Agent(クラウドエージェント)」などを展開する grooves が「Skill Shift」のティザーサイトを公開した。
これにあわせ、岩手銀行のグループ会社いわぎん事業創造キャピタルから資金調達した。
「Skill Shift」は、地域貢献と副業支援を目的とした、地方企業と都市部の出身者を繋ぐプラットフォームで、2017年12月1日にオープンする。
■外国人オンラインハローワーク「YOLO JAPAN」を運営する株式会社aim 総額1億円超の資金調達を実施。(2017/11/20)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000015950.html
株式会社ぐるなび、三菱東京UFJキャピタル株式会社、みずほキャピタル株式会社などから、総額1億円超の資金調達。
2016年4月にローンチした日本に住む外国人の為の情報メディア「YORO JAPAN」のサービス拡大を目的としている。
YOLO JAPANの登録者は、月間3,000人超のスピードで増加。既に国連加盟国数を超える201ヶ国の在日外国人が登録。
■人事労務クラウドSmartHRの株主に元グリーCFOの青柳氏が参画 社外アドバイザーに米国・Fond,IncCEO福山氏が就任(2017/11/14)
https://smarthr.jp/release/10230
(青柳直樹氏(左) と SmartHR 代表取締役 宮田(右))
株式会社SmartHRは、元グリーCFOでエンジェル投資家の青柳直樹氏が株主として参画し、社外アドバイザーとして米国 Fond, Inc.(旧AnyPerk) CEOの福山太郎氏の就任を発表した。
青柳氏の持つ経験を生かし、組織体制および財務戦略の構築を図り、福山氏が持つHRTech領域のSaasビジネスに関する幅広い見識により同社のサービスを拡大を目指すための人事であると発表。
■ベネフィット・ワンとシンクスマイル HRテック分野で業務提携『RECOGインセンティブ』12月提供開始(2017/11/21)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000016377.html
株式会社シンクスマイルと、株式会社ベネフィット・ワンがHRテック分野で業務提携を発表。
優秀な成績を残した従業員等にポイントを付与する報奨制度「インセンティブ・ポイント(ベネフィット・ワン)」と、従業員同士が仕事に対する“称賛”や“共感”のメッセージを送り合うチームアプリ「RECOG(シンクスマイル)」を組み合わせた「RECOGインセンティブ」を提供する。
貯まったポイントは、レストランの食事券や映画、観劇などのエンターテインメントチケット等、約20,000メニューと交換することが可能。
称賛・共感のメッセージの回数などを分析することで、従業員・組織の状態をデータ化し、組織編成の最適化や人材育成に活用することもできる。
人材の流動化による離職率の上昇と少子高齢化による人手不足の深刻化を起因として、企業にとって人材の確保は重要な課題の一つです。
このような背景で注目を集めている「エンゲージメント」。
個人の企業に対する愛着や帰属意識とも解釈されますが、組織と個人が同じ目的に向かって成長し貢献しあう関係のことを指します。
従業員エンゲージメントを高めることで社員定着率アップをはじめとして経営にポジティブな影響を与えることができます。
今回は「組織・従業員エンゲージメント」をテーマに、企業と社員の絆を深め、さらなる成長を実現するための手法についてお伝えいたします。
日時:2018年1月23日19時〜20時30分(18時30分開場)
場所:港区赤坂3-17-1 いちご赤坂317ビル 5F
参加費:
前売り 500円 通常 1000円
主催:一般社団法人日本中小企業情報化支援協議会