「人事配置分野」シェアNO.1のサービス「コンピテンシークラウド™」を提供している株式会社あしたのチームCTO林田幸一氏 に、この度リリースされた本サービスの新機能概要や当社が保有する「評価」データを活用したサービスの今後の展開について話を聞いた。
コンピテンシークラウド™は、評価業務に特化した人事評価制度定着をサポートするクラウドサービスです。評価業務は経営の真ん中だと考えており、評価業務を支える豊富な機能を提供しています。
このようなサービス経緯として、弊社代表の高橋恭介がプリモ・ジャパン株式会社在職時に直面した「100人の壁」といわれる壁を人事評価制度の構築と運用で乗り越え、500人規模までに成長をさせたという原体験があります。そのために評価業務にこだわり、また経営者の評価業務を楽にしようということでサービスを展開しています。
人事のBPOからはじめて、そのときに必要な機能を実装してサービス化をしている背景もあり、クラウドツールのみではなく、「ゼッタイ!評価®」導入のコンサルティングとコンピテンシークラウド™とセットで導入いただくお客様が約8割となっています。
弊社は2018年3月末までに47都道府県に営業所を出す予定であり、コンサルティングとセットで導入いただいいた企業へは月に1回訪問することをサービス化しています。これら現場からの要望をタイムリーにシステムに反映する仕組みが他社との大きな違いだと考えています。
今回新しくリリースした機能は「人事・労務関連の通知書や契約書の作成・通知・承認機能」です。今回リリースした機能の背景としては、社員数2000名規模の弊社クライアントがアルバイトの方と通知書のやりとりをしていて、そこから機能実装の声があがってきました。
また機能追加に際して、あしたのチーム自身がコンピテンシークラウド™の一番のヘビーユーザーであるため、弊社内で必要とされた機能は実際の中小企業のニーズであると考え、優先して開発をしています。具体的には、給与改定通知書の作成と送付にあたり、「改定前と改定後」を比較して送るということが人事の負荷になっていたため、機能として実装する運びになりました。
(通知書の画面。マイナス査定時には本人の合意が必要という日本の法的要件を満たすように「同意する」ボタンを設置している。これにより作成・送付・本人確認がシステム内で完結する。)
今後のリリース予定として、大きい機能では70個ほど、小さい機能では300個ほどの新機能リリースを予定をしています。
コンピテンシークラウド™関係では、大企業のユーザー様が増えてきたこともありタレントマネジメント機能にも力を入れていきます。一番求められているのは評価データや組織診断のデータを元にして、自社でパフォーマンスが高い人材のスキルや人材が足りない部署に求められるスキルなどを組み合わせて求人票を自動作成する機能をまずリリースする予定です。
その他は、CYDASさんなどとの機能連携などを進めています。連携を進めているのはシステム間で2重登録を避ける意味もあります。
リリース予定のなかで大きいものとしては個人向け(toC)のコンピテンシークラウドのリリースです。「あしたの履歴書」という書籍でメソッド部分や目標管理の手法は説明しているのですが、個人の目標管理をツールでサポートすることで人材の評価を可視化して転職をサポートしたり、最終的には評価データをポータビリティ化したいと考えています。
さらに企業に紐づく評価と、個人に紐づく評価は違うので、双方を結びつけることができればと考えております。
AIに関しては3つ作っています。まず、目標の添削における機能です。目標設定には「成果目標」と「コンピテンシー目標(行動目標)」があり、お客様が設定されたコンピテンシー目標については弊社で添削をしています。その添削業務を支援するためにAIを活用し、弊社の添削でチェックをしている7つのポイントのどのポイントでNGになっているのかをすぐに判定できるようにしたり、目標設定におけるNGワードが使われている文章を割り出したりします。そうすることで添削にかける時間を減らし、目標設定について一緒に考える時間を増やせるようになっていきます。
次にやろうとしているのは、目標設定自体の自動化(レコメンド)です。クラウド内にはこれまで300万項目ほどの目標データが蓄積されており、評価が高い人、つまり成果を上げている人の目標をレコメンドをする機能を考えています。最終的には、評価の自動化です。評価の自動化にするために十分なデータはまだ溜まっていませんが、他社と協業も視野に入れて進めていきたいと考えています。
コンピテンシークラウド™で一番大切にしたいのは、評価することではなく面談を通してコミュニケーションを促すことです。なので評価業務の自動化についてはあるべき姿を意識しつつ進めていこうと考えています。
我々が解決したい課題の一つとして「採用ミスマッチの解消」があります。実は弊社サービスを利用いただいている中小企業では、タレントマネジメント機能はあまり使われていません。理由としては、タレントマネジメントに入力するデータを「データ」としてもっていないということ、また100名以下の会社においては社長が社員のことを把握しているのでシステムに頼らなくても良いと考えられているということが挙げられます。
そのなかで中小企業が人事領域でデータとしてもっている「評価」データを採用プロセスに活用できないかという点に関心があります。そのためには「社内評価」だけではなく「市場評価」、つまりその人が社外でどのように評価されているのかというデータが必要だと考えています。先ほど申し上げた個人向けのコンピテンシークラウド™は、個人で目標設定し評価されるプロセスをサポートするツールであり、個人のスキル習得をサポートするという意味でEdTechの一つだと考えています。
HR Tech自体の市場がこれからということもあり、まずは「社内評価」に力点を置いて展開をしていますが、将来的には「社内評価」をサポートするHRTech企業から、市場評価をサポートをするEdTech企業としての展開も視野にいれています。
-サービス開発の背景から人事評価を起点とした今後の展開までお話いただきありがとうございました!
代表者 :代表取締役社長 高橋 恭介
本社所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座6-4-1 東海堂銀座ビル 6F
事業内容 :人事評価クラウド型運用おせっかい「ゼッタイ!評価®」
あしたの人事評価クラウド「コンピテンシークラウド™」/
教育・研修事業「あしたの履歴書™」/その他人事関連事業 資本金 :4億1,010万円(資本準備金含む)
設立 :2008年9月25日
URL :https://www.ashita-team.com/
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