今年で5周年を迎える「UNLEASH Conference & Expo London」の見どころ

「ヨーロッパにおけるHRイベントNo.1 」と銘打ったUNLEASH Conference & Expo Londonが、3/19,20にイギリス,ロンドンで開催される。主催のUNLEASHは、本メディアでも、「HR Tech情報収集のためにフォローすべき海外メディア・人物」の一つとして紹介している。

UNLEASH Conference & Expoは3月のロンドンの他に、5月にアメリカで、10月にはパリで開催される。

それぞれのテーマは、5月のアメリカ開催が「THE BRIDGE BETWEEN WORK & TECHNOLOGY」、10月のパリ開催は「THE EPICENTER OF WORKFORCE REVOLUTION」である。

過去には、ハフィントンポスト創業者のアリアナ・ハフィントン氏や、サイモン・シネック氏などが登壇した。

公式のPR動画はこちら。

公式YouTubeアカウントでは、PR動画の他にも、過去の様子なども確認することができる。

当日のコンテンツは、「HR Technology Conference & Expo 2018」と同じように、セミナーやセッションを聴く「Conference」と、多くの企業がブースを出展し、さらにスタートアップのピッチコンテストなども開催される「Expo」に分かれる。

参加費は1045ポンドで、日本円にすると約15.5万円（2019/3/1時点）。エキスポのみの参加は無料。参加費を払うと、エキスポのみの参加者とは違い、メインステージにおける基調講演や製品デモへの出席、専用アプリの利用、公式イブニングパーティへの参加が特典として与えられる。

UNLEASH Conference & Expo Londonでのステージカテゴリー

ステージカテゴリーは、公式ページによると、全部で15ある。その中でも、インフルエンサーセッション（Influencers）とケータリングポイント（Catering Points）はエキスポエリアで行われる。それ以外はカンファレンスエリアで開催。

カテゴリーごとのセッション数は、製品デモ（Product Demo）を除くと、Work Revolutionの数が目立つが、これらはラウンドテーブル方式で行われるため、複数のセッションが同時進行する。

ラウンドテーブルとは、1人の発表者と数名の参加者がテーブルを囲み、発表者のテーマに即して自由に意見を交換する場で、ファリシテータが進行を援助する。1つの部屋で3つのグループにわかれて、グループごとにテーマ設定されている。ラウンドテーブルの日程とテーマは下記の通り。

製品デモでは、本メディアでも取り上げたことのある、BeameryのPresident and Co-FounderであるSultan Saidov氏が登壇する。

「Workforce Tech」「Digital Transformation」「Smart Date」

Workforce Techに関しては、「人工知能について。人はどう変われば良いのか？」「複雑なプロジェクトを達成するためのチームの能力を向上させる技術経験」「64の異なる国と23万人の従業員を抱えるHSBCのデジタル変革のストーリー。」「Royal Philips社において、Global Head HR ServicesであるHenrik Ranzau Hansenが、どのようにロボットと自動化を実装したのか、それがどのようにエンプロイー・エクスペリエンスに寄与したのかについて。」のようなテーマのセッションが予定されている。

Digitak Transformationでは、「Deutsche Telekomが、イノベイティブでデジタルなHRをどのように築いてきたか。」「デジタル時代におけるHRのルール」「テクノロジーは、未来の仕事をどのように形作るか。SAP SuccessFactorsのサポートで、2.5年で184の市場に渡る60のローカルシステムを置き換えたBATの事例。」

「デジタル変革に置いて、重要な目標にフォーカスする。いくつかの成功した人事異動プログラムの実例を紹介。」「150年の歴史を持つBayer社におけるデジタル変革。どのように従業員をオンボーディングしたのか。」「Fidelity社がどのようにデジタルビジネスに変革したのかを学ぶ。」「アジャイル実装成功の鍵となる要素についてのパネルセッション。」

Smart Dateでは、「データを活用したアウトリーチリクルーティング戦略の設計」「性別間の賃金格差と公平性に対処するために、ネスレはピープルアナリティクスをどのように活用したか」「従業員データの、信頼できる安全な管理のための非公開ブロックチェーン対応の給与計算」「ピープルアナリティクス導入における最も重大な障害の解決についてのパネルディスカッション」「人事データをよりセキュアに、より信頼できるように、BlockchainとGospelを統合する方法とは？」「People DataとAI、Deep Machine Learningのスキルに基づく人事配置」「ピープルアナリティクスについて。人事と組織の認識の違い」「アナリティクスの結果から、どのようにより良い採用をするのか」のテーマのセッションが予定されている。

メイン会場での注目のセッション

カンファレンスエリアのメインステージは、特にDay1から目が離せない。

9:00~9:40には、UNLEASH Chief Economist のDaniel Thorniley氏が登壇。「The New World of Work」と題して講演する。

次に、9:45~10:15には、Google Chief Decision ScientistのCassie Kozyrkov氏が登壇する。講演タイトルは「Mastering Decision Intelligence:The Next Frontier」。機械学習と人工知能を生かすために何が必要か？そしてそれらは将来の仕事にとって何を意味するのか？などを解説する。

午後の時間の16:00~16:40には、多くのイベントで登壇している joshbersin.com 創業者のJosh Bersin氏が登壇。「THE Rise of Wellbeing」と題して講演。

その後の16:45~17:15には、ビジネスチャットツールで有名なSlackの共同創業者&CTOのCal Henderson氏が登壇。「Empowering Organisational Alignment and Cultural Transformation: A discussion with Cal Henderson, Co-founder and CTO of Slack」と題して、組織アラインメントと文化的変革の強化について話す。

エキスポエリア

インフルエンサーステージ

本イベントでは、セッションがそれぞれカテゴリー分けされているが、その中にインフルエンサーというカテゴリーがある。今年から、インフルエンサーステージは、エキスポエリアに移った。その中でも特に注目したいのが、下記の2つ。

（Day1 13:30~14:00）The HR Tech Roadmap: looking at the next 5 years

Day1 13:30~14:00にエキスポホールで開催されるパネルディスカッションでタイトルは、「The HR Tech Roadmap: looking at the next 5 years」。 joshbersin.comのFounderであるJosh Bersin氏、SAP SuccessFactorsのGroup Vice President, Product Management であるDavid Ludlow氏、OracleのVP Development HCM Cloud EMEAであるFrederic Radier氏、Cornerstone OnDemandのVice President of Product StrategyであるReed Shaffner 氏が登壇する。

上記のような、主要なHR Tech企業のエグゼクティブたちが、進化する業界の今後のトレンドや、急速に変化する職場環境などにどのように対応しているのかなどを聞き、自分と自分の組織が何を準備すればいいのかを聞くことができる。

（Day1 14:30~14:55）How to Choose the HR Tech You Really Need: Insights and outsights, dos and don’ts

NetflixのGlobal Talent OperationsであるJohnny Sanchez氏、Red Rocks ImpactのCo-Founder & AnalystであるLaura Schroeder氏、Bersin by DeloitteのChief AnalystであるDavid mallon氏、Recruiting DailyのPartner and Executive EditorであるMatt Charney氏が登壇。

このセッションでは、HR Techのバイヤーとエンドユーザーに向けて、ソフトウェアの選択と実装のためのフレームワークを提供する。出展ブースに行く前に、このセッションを聞くことで、より良いソフトウェア選択ができるためのコツ、トリック、およびツールを学ぶことができる。

その他のインフルエンサーセッションは下記の通り。

スタートアップゾーン&コンペティション

エキシビションフロアにある専用のスタートアップゾーンでは、最大の人事管理ソフトウェア企業と時間を共にできる。意思決定者のコミュニティが可視化され、そこにアクセスすることができる。

また、スタートアップコンテスト中に、競合他社や投資家に製品を売り込む機会がある。

スタートアップコンテストについては公式ページで詳しくアナウンスされてはいないが、2018年に開催された「UNLEASHスタートアップコンペティション2018」では、下記のような企画で実施された。おそらく同様の企画になると考えられる。

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14人の準決勝出場者は1日目に、StartypとiRecruitステージでの3つの「バトルフォールド」に参加し、2日目にメインステージを開かれるグランドフィナーレコンペティションに参加。フィナーレには、1日目のコンペティションの勝利者とワイルドカード候補者が審査員の投票で選ばれる。

3つのBattlefields：

Innovation Battlefield – 最も高い成熟度とクリエイティブエッジ/「イノベーション」スコアを獲得した上位4人の応募者

Sandbox Battlefield – 最も高いクリエイティブエッジ/「イノベーション」スコアを獲得した上位6人の応募者

Talent Acquisition Battlefield – Talent Acquisitionで最も高い成熟度とクリエイティブエッジ/「イノベーション」スコアを獲得した上位4人の応募者

参加者：

スタートアップゾーンの出展者は全ての企業に参加権利があるが、14名しか選ばれない。

出展者以外の企業も参加できるが、決勝には1名しか上がれない。

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出展ゾーン

出展者一覧はこちらから確認できる。

https://www.unleashgroup.io/london/exhibitors

SAPやOracleといった大きな企業の他にも、下記のようなスタートアップも多く参加する。

エキスポホールでは、両日ともに、参加者がネットワーキングするためのケータリングポイントという時間が用意されている。

カンファレンス側だけでなく、エクスポ側でも製品デモや、他にも様々な企業のブースがあるので、サービス導入を考えている人事担当者は、エキスポのみの参加（無料）でも問題ないように思える。公式のアナウンスによると、エキスポにおいては、非ベンダー参加者（サービス提供者ではない参加者）のうち55%は上級人事担当役員（senior HR executives）とのことで、ブースを出展する企業にとっても絶好のチャンスである。

【イベント概要】

イベントタイトル：UNLEASH Conference & Expo London

https://www.unleashgroup.io/

日時：2019/3/19~20

場所：Excel London

参加費：日本円で約15.5万円（2019/3/1時点）

エキスポのみ：無料

【参考】

・HR Tech情報収集のためにフォローすべき海外メディア・人物

・今年で21回目を迎える「HR Technology Conference & Expo 2018」の見どころを紹介